【55話】エルサレムの旧市街、イスラム地区にて|女性のための世界一周旅行ガイド

パレスチナ人のはなし

2009年1月4日

エルサレムの旧市街のイスラム地区でブラブラとしているとひとつのお土産ショップに目を引くものがあった。

イスラエルは3つの宗教の聖地、おみやげもやっぱり宗教に関するものが多くお土産物とはいえ本気を感じるデザインが多い。

イヤげもの(もらったらいやなおみやげ物byみうらじゅん)的なものや日本の寂れた観光地にあるようなエロ土産は無いのだ。

(ひようたんのぞくとヌードがみれるやつとか。。。笑)

そこで足を止めてみていると、ほかの店からひとりの男がやってきた。

うちのお店も見ていってよ、ここと一緒だからさ!一緒にお茶でものもうよ!

お店番をしていた男の子とその男の顔を見比べてみると何となく似ている。

きっと家族とか親戚だろう。

わたしとてっちゃんはそこでお茶を頂くことに決めた。

チャイをごちそうしてくれたその男はパレスチナ人だった。

実はエルサレムについて早々、レストランに行った時のこと。

ローカルフードが食べたいという意味で

「イスラエルのご飯が食べたい!」

と感じのよい店の店主に聞いたらみるみる顔色が変わり

「お前はイスラエルが好きか?」

と聞かれた。

あまり言ってる意味がわからず興味があるから来たしなぁと思って

「YES」

と答えると

「悪かったな、俺はパレスチナ人だ!!」

と彼は言い放った。

レストランで、しかもすごく感じのよさそうなおじさんだったのにそんなこと言われて

日本では考えられない。。。

とショックを受けたけれど、長年戦争してるってそういうことでしょう、とてっちゃんは言った。

イスラエル、パレスチナ問題は複雑でデリケートな問題である。

こちらとしても聞いてみたいけど聞けない問題。

しかしそのチャイをごちそうしてくれた男は私たちにパレスチナについて語ってくれた。

昨日、イスラエル軍が600人のパレスチナ人を殺した。

というところから話は始まる。

俺たちパレスチナはアーミーなんて持ってない!

平和に暮らしていたのに、ある日突然やって来た奴らに自分の家も土地も奪われて、

両親や兄弟、子供たちも殺されて、自分ひとりになったなら、、、?

どうしたらいい?

死にたいよ。

死んでもいいよ!

自分以外この世にだれも残っていない。

そしてどうしたらいい?

一体何ができる??

誰に言ったらいい?

自分の命をささげて自爆テロして死にたいよ。

テロリズムが起こるというのはそういうこと。

分かる?

その男は感情的ではないが熱のこもった声でこの話を聞かせてくれた。

日本にいた頃はテロリズムって、なんてひどいことをするのだろうと思っていた。

今回、生の声を聞くことでどうしてそんなことが起こっているのか、がわかった。

そしてオイルマネーを持つイスラムの国が我々パレスチナを支援している、と彼は言った。

(しかしそれはイスラエルとアメリカ対イスラムの代理戦争にパレスチナが使われているという見方もある)

一つの正論では通せないぐちゃぐちゃと絡み合う複雑な何か。

戦争なんて認めない!ありえない!というのは簡単だ。

だけど、戦いは複雑な原因の中から産まれている。

聞いているだけで気が遠くなりそうな複雑さに胸が痛くなった。

しかし、わたしにはひとつ質問したいことがあった。

イスラエル人の友達はいますか?

と、、、、。

まさか、とは思ったが男は答えた。

「YES」

僕達は長年争っているけれど、悪いやつばかりじゃないんだ。

パレスチナ人もイスラエル人ももちろん日本人だって、いいやつと悪いやつがいるよ。

感動した。泣きそうになった。

きっと憎悪にかられてしまうときや、悲しみのどん底に飲み込まれたことが想像できないほどたくさんあったことだろう。

そんななかでもこの言葉が言えるなんて。

最後にこの男と握手を交わした。

教えてくれて本当にありがとうと、心から思った。

さぁ~て!次回の○○○さんは!?

次回の内容は?

私、あやちゃんとエンカウントアゲイン

私、「神様ってなんだ?」

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