春の七草ってどういう意味?効能や由来、覚え方をまとめてみた

毎年、1月7日になると「七草粥」や「春の七草」という言葉を目にします。

なんとなく7種類の食材があり、体に良さそうな風習だと認識している人は多いと思いますが

「春の七草がなぜ始まったのか?」
「具体的にどんな意味を持っているのか?」

と聞かれると答えに困る方がほとんどでしょう。

本記事ではそんな『春の七草』の由来や意味、効能を紹介していきます。

『春の七草』と『七草粥』の意味と由来は?

七草粥を食べる風習のある1月7日は「春の七草を食べる日」であると同時に「人日(じんじつ)の節句」と呼ばれる日でもあります。

若い方には馴染みのない言葉だと思いますが中国から伝わる季節の変わり目を区切った「五節句」というものの1つで、日本でも明治6年まで導入されていた制度です。

中国ではこの五節句のタイミングで季節の旬の植物を食べることで活力を取り入れ、邪気を祓うという習わしがあり、その文化が当時の日本の風習と混ざることで日本でも『七草粥』や『春の七草』が定着するようになりました。

春の七草の覚え方と効能まとめ

1.芹(せり)

芹(せり)は「競り勝つ」という意味を込めて縁起物とされている食材ですが、実際に名を付ける時も競り合うように生えることから芹(せり)という名になったようです。

血液を綺麗に保ち、胃腸の調子が整う栄養価の高い植物なので正月明けにはうってつけな食材です。

2.薺(なずな)

薺(なずな)は別名「ぺんぺん草」とも呼ばれています、よく道端にも生えているので知らなくても頻繁に目にしたことはあるかもしれません。

「なでて汚れを払う」と言われる縁起物で、高血圧や便秘に加えて解熱と利尿作用もあり、意味合いの通りデトックス効果の高い食材です。

3.御形(ごぎょう)

御形(ごぎょう)は「仏体」とかけた縁起物で、利尿作用から毒素の排出を促すデトックス効果があるのに加えて咳の抑制や痰切り、鼻水、鼻詰まりなど喉や鼻に対して効能のある食材です。

4.繁縷(はこべら)

繁縷(はこべら)は「繁栄がはびこる」という意味合いで縁起物とされています。

薬草としても使われる植物で、止血、鎮痛、解毒作用などがあり、切り傷や歯槽膿漏、歯茎からの出血などの改善に役立ちます。

5.仏の座(ほとけのざ)

仏の座(ほとけのざ)は名前そのものが縁起物らしい名前なので分かりやすいですね。

効能も胃腸の働きを整える作用と高血圧予防があるため、正月明けに体を休めるのにちょうどいい食材です。

ちなみにシソ科の仏の座とキク科の仏の座があり紛らわしいのですが、春の七草にあたるのはキク科の仏の座(別名:コオニタビラコ)の方です。

6.菘(すずな)

菘(すずな)は蕪(かぶ)の別名です。

とても一般的な食材ですが、実は「神を呼ぶ鈴」と言われる縁起物で春の七草のひとつとなっています。

葉の部分に食物繊維が多く含まれている食材でビタミンなども多く含まれているので便秘やむくみ、風邪の予防に強みのある食材です。

7.蘿蔔(すずしろ)

蘿蔔(すずしろ)は大根(だいこん)の古い呼び方で「汚れのない純白(清白)」の象徴として縁起物にされています。

日常的に食べられる食材なので言わずもがなかもしれませんが、他の七草と同じく高血圧予防や消化促進、動脈硬化の予防が見込めます。

春の七草を簡単に覚えるには?

最後に古くから伝わる「春の七草を簡単に覚える方法」を紹介します。

昔から1つの短歌として覚える方法が有名で「五七五七七」のリズムで、まとめて覚えることができます。

せり、なずな
ごぎょう、はこべら
ほとけのざ
すずな、すずしろ
春の七草

覚えるときは是非活用してみて下さいね。

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